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10月が近づくと、朝のリビングがなんとなくヒヤッとしてきます。去年より寒がりになった気がして、つい暖房の設定温度を1℃上げてしまう……。でもそれ、あなたが年をとったせいではありません。犯人はたぶん、窓です。
暖房をつけているのに足元だけ寒い。窓のそばに座ると背中が冷える。この「なんとなく寒い」には、ちゃんと理由があります。
結論から言うと、冬の暖かさは半分以上が窓から逃げています。だから、いちばん安く・いちばん早く効くのは「窓を1枚ぶん厚くする」こと。しかも最初の一歩は0円でできます。
この記事でわかること
- 暖房の熱が、家のどこから逃げているのか
- お金をかけずに今日からできる窓の防寒3つ
- 断熱シート・厚手カーテン・すきまテープの違いと選び方(比較表つき)
- 断熱シートを貼ってはいけない窓がある、という大事な注意点
冬の暖かさは、半分以上が「窓」から逃げている
一般社団法人 日本建材・住宅設備産業協会の試算によると、冬の暖房時、家から逃げていく熱の約58%は窓やドアなどの開口部から出ていきます。外壁から逃げるのは約15%、換気によるものが約15%。つまり、壁や天井より窓のほうが圧倒的に“スカスカ”なのです(平成11年の省エネ基準レベルの住宅での試算)。
ちなみに夏は逆方向に、熱の約73%が開口部から入ってきます。夏も冬も、窓が主役というわけですね。夏の対策については窓の暑さ対策で夏の電気代は下がる?遮熱カーテン・すだれ・断熱シートの効果でくわしく書いています。
ここで大事なのは、壁や天井をいじるのは大工事だけれど、窓は数千円から手を入れられるということ。いちばん逃げている場所が、いちばん安く塞げる場所でもあるのです。
まずは0円で。今日からできる窓の防寒3つ
グッズを買う前に、タダでできることが3つあります。しかもこれ、資源エネルギー庁が公式に案内している“暖房時の工夫”そのものです。
① カーテンを「床まで届く長さ」にする
資源エネルギー庁の省エネポータルサイトは、暖房時の工夫として「厚手のカーテンを使用。床まで届く長いカーテンの方が効果的」とはっきり書いています。
窓で冷やされた空気は重くなって、カーテンの裾からスーッと床を這って流れ出します。いわゆる「コールドドラフト」です。裾が床から10cm浮いているカーテンは、冷気の通り道をわざわざ開けているようなもの。買い替えなくても、カーテンレールのフックを下側の穴に付け替えるだけで数cm伸ばせることがあります。まずはここから。
② 暗くなる前にカーテンを閉める
「寝る前に閉める」ではなく、外が暗くなり始めたら閉めるのが正解です。日が落ちてからの窓ガラスは、冷たい板をそのまま部屋に置いているのと同じ状態。閉めるのが1〜2時間早いだけで、体感はけっこう変わります。
③ 設定温度は20℃を目安に
同じく資源エネルギー庁によると、外気温6℃のときにエアコン(2.2kW)の暖房設定温度を21℃から20℃にした場合(1日9時間使用)、年間で約1,650円の節約になります。さらに、暖房を1日1時間短縮すると年間で約1,260円。
とはいえ「寒いのを我慢して20℃」では続きません。だからこそ、窓の対策を先にやって、20℃でも寒く感じない部屋にしてから温度を下げる——この順番が大事なんです。我慢は3日で終わりますが、窓は毎日勝手に働いてくれます。
窓の防寒グッズ3つを比べてみた
0円の工夫をしたうえで、それでも寒いなら道具の出番です。代表的な3つを比べてみました。
| グッズ | 費用の目安 | 手間 | こんな人におすすめ |
|---|---|---|---|
| 窓用 断熱シート (プチプチ状・水で貼るタイプ) |
1枚1,000円台〜 | 採寸して貼る。30分〜1時間 | 結露も気になる人。窓ガラス自体が冷たい家 |
| 厚手・床まで届くカーテン | 数千円〜 | 買って吊るすだけ | 賃貸で窓に何も貼りたくない人。見た目も大事にしたい人 |
| すきまテープ | 数百円〜1,000円台 | 貼るだけ。10分程度 | 窓やドアの「隙間風」を感じる人。まず安く試したい人 |
順番としては、すきまテープ → カーテン → 断熱シートが試しやすい流れです。すきまテープは失敗しても数百円ですし、効果が分かりやすいので「やった感」があります。
実際によく選ばれている定番を2つだけ挙げておきます。どちらも、粘着テープの大手メーカー・ニトムズの製品です。
① ニトムズ 窓ガラス断熱シート フォーム 水貼り(E1531)
② ニトムズ すきまテープS 徳用ロング 厚手(HH0005)
※価格・レビューは執筆時点の情報です。最新の価格やレビューはリンク先でご確認ください。
サイズ違いや、もっと安いものと比べたい方はこちらから探せます。
【重要】断熱シートを貼ってはいけない窓があります
ここだけは、買う前に必ず確認してください。
網入りガラス・真空二重ガラス・Low-E(熱線吸収・反射)ガラス・アクリル板などには、市販の断熱シートは使えません。ガラスの中で温度の差が生まれ、「熱割れ」といってガラスにヒビが入ることがあるためです。先ほど紹介したニトムズの製品も、注意書きにはっきり書かれています。
見分け方はかんたんで、ガラスの中に細い金網が入っていたら網入りガラス。マンションの共用廊下側や、火災の延焼を防ぐ必要がある場所によく使われています。ガラスの端を横から見て2枚重ねになっていれば複層ガラスです。賃貸で割ってしまうと、退去時の費用は目玉が飛び出ます。判断に迷ったら、シートではなくカーテンやすきまテープにしておくのが安全です。
また、断熱シートを貼ると結露そのものは減りやすい一方、サッシの木枠やゴムパッキンの結露・カビまで消えるわけではありません。冬の室内干しも湿気の原因になるので、気になる方は部屋干しの電気代はどれが安い?サーキュレーター・除湿機・浴室乾燥機の比較もあわせてどうぞ。
本気で寒さを消したいなら「内窓」。補助金は事業者が申請します
シートやカーテンは、あくまで“ちょっとマシにする”対策です。根本から変えたいなら、今ある窓の内側にもう1枚窓をつける内窓(二重窓)や、ガラス交換といったリフォームになります。
これについては国の補助制度があり、2026年も「先進的窓リノベ2026事業」(住宅省エネ2026キャンペーン)が実施されています。押さえておきたいポイントは3つです。
- 対象は、登録された製品を使った工事だけ(ガラス交換・内窓設置・外窓交換・ドア交換など)
- 申請は「窓リノベ事業者」が行い、私たち消費者が直接申請することはできません。見積もりの段階で「この事業の登録事業者ですか?」と必ず確認を
- 予算の上限に達した時点で受付は終了します。年度末まで必ず使えるとは限りません
補助額は工事の内容や窓の性能・大きさで変わるので、金額は必ず公式サイトと施工業者の見積もりで確認してください。「最大◯万円」という広告の数字が、自分の家にそのまま当てはまるとは限りません。
まとめ:窓を1枚ぶん厚くしてから、温度を下げる
- 冬の暖房の熱は、約58%が窓などの開口部から逃げている
- まずは0円で、カーテンを床まで届かせる・暗くなる前に閉める
- 設定温度21℃→20℃で年間約1,650円の節約(エアコン2.2kW・外気温6℃・9時間/日の条件)
- グッズはすきまテープ → カーテン → 断熱シートの順で試すと失敗が少ない
- 網入り・真空二重・Low-Eガラスに断熱シートは使えない(熱割れの危険)
- 根本解決は内窓。補助金は事業者が申請・予算上限で終了
寒さ対策は「我慢を増やす」方向に行くと、たいてい続きません。窓を先に手当てして、部屋の底冷えを減らしてから温度を下げる。そのほうが、体も家計もラクです。暖房器具そのものの選び方は電気毛布の電気代は1時間いくら?エアコン暖房・こたつとの比較も参考にしてみてください。
※本記事は一般的な情報の紹介です。数値は記載の条件下での目安であり、住宅の断熱性能・地域・電気料金プランによって結果は変わります。制度の内容は変更される場合がありますので、最新情報は各公式サイトでご確認ください。
【出典】資源エネルギー庁 省エネポータルサイト「無理のない省エネ節約(空調)」/一般社団法人 日本建材・住宅設備産業協会/先進的窓リノベ2026事業 公式サイト




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