食洗機は元が取れる?手洗いとの水道・電気代の差(年約23,900円)と、工事不要タイプの選び方をFP2級がやさしく解説

明るいキッチンのシンク横に置かれた卓上型食洗機のイラスト 節約術

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夕食のあと、シンクに積み上がった食器の山を見て「……明日の私、がんばって」とそっと電気を消したことはありませんか。(翌朝の私はだいたい怒っています)

そんなときに気になるのが食洗機。でも本体は数万円、しかも「電気代が高いんでしょ?」というウワサもあって、なかなか踏み切れませんよね。

結論から言うと、お湯で手洗いしている家庭なら、食洗機のほうが年間で約2万円以上おトクになるという試算があります。ただし「お湯で手洗いしている家庭」に限った話で、水でパパッと洗う人だと差はぐっと小さくなります。

この記事では、メーカーの公表データをもとに食洗機と手洗いのコスト差元が取れるまでの年数の計算方法、そして工事がいらないタイプの選び方までをやさしく整理します。

1回洗うごとにいくら違う? 水は「8分の1」になる

まずは1回あたりの比較です。パナソニックが公表している試算(卓上型 NP-TZ500・食器40点+小物20点・汚れレベル3)を表にしました。

食洗機で洗う お湯で手洗い
使う水の量 約9.9L 約75L
水道料金 約2.6円 約19.6円
電気代 約23.9円
ガス代(お湯を沸かす分) 約37.8円
洗剤代 約4.0円 約6.0円
合計 約30.5円 約63.4円
出典:パナソニック公表値(電力31円/kWh・都市ガス222円/㎥・水道137円/㎥・下水125円/㎥で試算)

注目したいのは水の量です。手洗いの約75Lに対して、食洗機は約9.9L。ざっくり8分の1以下です。食洗機は少ない水をノズルで勢いよく循環させて洗うので、水を「流しっぱなし」にしないぶん、圧倒的に少なくて済むんですね。

そして手洗い側で意外と大きいのがガス代(約37.8円)。冬にお湯を出しっぱなしで洗うと、実は水道代よりお湯を作る燃料代のほうが高くつきます。水道代の節約については水道代を節約する方法|家庭の水は“お風呂とトイレで6割”でも詳しく書いていますが、キッチンはお風呂の次に水を使う場所です。

年間だと約23,900円の差。ただし「前提」が大事

同じ試算を「1日2回・毎日1年間」に伸ばすと、こうなります。

1年間のコスト
食洗機で洗う 約22,300円
お湯で手洗いする 約46,200円
差額 約23,900円のおトク
出典:パナソニック公表値(NP-TZ500・1日2回・毎日使用の場合)

年間2万円以上と聞くと、かなり大きく感じますよね。ただ、ここで正直にお伝えしておきたいことがあります。

この「年間約23,900円」は、手洗い側がガス給湯器のお湯を使う前提の数字です。もし冷たい水でサッと洗っている家庭なら、手洗い側のガス代(1回約37.8円)がまるごと消えるので、差額はぐっと縮みます。逆に「冬はお湯じゃないと無理」「食器の量が多い」という家庭ほど、食洗機の効果は大きく出ます。

お湯にかかるコストの感覚は、ガス代を節約する方法|お湯の使い方で下げる5つのコツお湯を沸かすなら電気ケトル・やかん・電子レンジのどれが安い?も合わせて読むとイメージしやすいと思います。

「元が取れる」までの年数は、この式で出せます

難しく考える必要はありません。計算はこれだけです。

本体価格 ÷ 1年で浮くお金 = 元が取れるまでの年数

たとえば卓上型の食洗機が5万円台、年間の節約が約2万円なら、ざっくり2〜3年。工事が必要なタイプなら、そこに分岐水栓の取り付け費(おおよそ5,000〜15,000円が相場)を足して計算します。

忘れがちですが、食洗機で本当に大きいのは「時間」のほうです。1回15分の手洗いを1日2回やめられるなら、年間で180時間ほど。時給に換算するとどうなるか……は、あえて計算しないでおきます(こわいので)。

逆に、一人暮らしで食器が数点しか出ない外食が多いといった家庭では、節約額そのものが小さくなるので回収に時間がかかります。ここは正直に見積もったほうが後悔しません。

工事はいる? 3タイプの違いを比較

「賃貸だから無理」とあきらめている方もいますが、今は工事不要のタイプがあります。3つの違いを整理しました。

タイプ 設置工事 特徴 こんな人に
タンク式(卓上) 不要 本体に自分で水を入れる。排水はシンクへ。置き場所を選ばない 賃貸・とりあえず試したい人
分岐水栓式(卓上) 必要(水栓に部品を追加) 給水が自動でラク。容量が大きめの機種が多い 持ち家・毎日たっぷり使う人
ビルトイン 必要(本格工事) シンク下に埋め込み。場所を取らず容量も大きい リフォーム・新築のタイミング

賃貸で水栓に手を加えられないなら、選択肢はタンク式一択です。分岐水栓は水栓の型番ごとに合う部品が決まっていて、業者に頼むと工事費の相場は5,000〜15,000円ほど。持ち家でも「うちの蛇口に合う部品があるか」を先に調べておくと安心です。

買う前に確認したい3つのこと

① 置き場所のサイズ
幅・奥行きだけでなくフタを開けたときの高さが要注意。吊り戸棚の下に置くと開かない、という失敗が定番です。

② 家族の食器の量
「〜3人用」「〜5人用」という表示は食器点数の目安です。ギリギリを選ぶと2回まわすことになり、節約効果が薄れます。

③ 排水の逃がし方
タンク式は排水ホースをシンクに垂らす形が基本。シンクのすぐ横に置けるかを確認しておきましょう。

工事不要タイプと、定番の分岐水栓タイプ

迷ったときの入口として、大手家電店(楽天ビック)で扱われている定番の2機種を挙げておきます。

① シロカ 食器洗い乾燥機 SS-MU251(工事不要・タンク式)

シロカ 食器洗い乾燥機 SS-MU251

メーカー表示は「〜3人用/設置工事不要」。上から水を注いで使うタンク式なので、分岐水栓の工事ができない賃貸でも置けるのが最大の特徴です。まず食洗機を試してみたい人向けの入口になります。

② パナソニック 食器洗い乾燥機 NP-TCR5(分岐水栓式)

パナソニック 食器洗い乾燥機 NP-TCR5

メーカー表示は「〜3人用/設置工事必要」。給水が自動になる分岐水栓式で、卓上型としてはコンパクトな部類に入ります。設置には水栓に合う分岐水栓の部品が別途必要です。

※価格・レビューは執筆時点の情報です。最新の価格やレビューはリンク先でご確認ください。

他の機種とも比べたい方は、こちらから探せます。

まとめ

  • 1回あたりの水は約9.9L対約75L。食洗機のほうが圧倒的に少ない
  • お湯で手洗いしている家庭なら、年間約23,900円の差(メーカー試算・1日2回)
  • 元が取れる年数は本体価格 ÷ 1年で浮くお金で計算する
  • 水で洗っている・食器が少ない家庭は差が小さいので、期待しすぎない
  • 賃貸ならタンク式(工事不要)、持ち家で量が多いなら分岐水栓式

食洗機は「節約グッズ」というより、お金と時間を同時に買う家電だと考えるとしっくりきます。数字で納得できたなら、あとはサイズと置き場所だけ間違えないように。がんばれ、明日の私。

※本記事の料金は執筆時点のメーカー公表値・一般的な相場をもとにした目安です。電気・ガス・水道の単価は契約や地域で異なります。

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